「迅速かつ正確に」を
モットーに

臨床検査科では患者様から採取された⾎液・尿・便などの検査や、⼈体から直接情報を得る⼼電図や超⾳波検査などを担当しています。また臨床検査のため、⼊院の患者様や外来の患者様の採⾎も⾏っています。私たち臨床検査技師は検査データを「迅速かつ正確に」をモットーとして⽇頃のシステムの⾒直しやデータ管理、機器管理など医療のニーズに合わせて結果報告に努めています。

「迅速かつ正確に」をモットーに

睡眠時無呼吸検査(PSG)のご紹介

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

ストレスや肥満が原因で、睡眠中に呼吸が止まる睡眠障害のひとつが睡眠時無呼吸症候群です。睡眠中の大きないびき、昼間の強い眠気などの症状がありますが、本人の自覚が少なく、周囲の人からの指摘で発見される場合も多いです。放置しておくと循環器障害、脳血管障害、高血圧などの合併症をおこす危険性が高いと考えられています。

検査方法は?

睡眠時無呼吸症候群の検査には、簡易検査と精密検査があり、多くは簡易検査から行います。
どちらも自宅内で簡単な装置をつけて行い、翌朝装置を外していただきます。

  • ・簡易検査では、寝ている間のいびきや呼吸の状態を調べ、睡眠時無呼吸症候群の可能性があるかどうかを  判断します。簡易検査で精査が必要とされた方については精密検査に進みます。
  • ・精密検査では、睡眠と身体の情報を総合的に調べるため、脳波、眼球運動、口・鼻の気流、胸部や腹部の呼吸運動、血液中の酸素飽和度、いびき音などを検出するセンサーを装着して行います。
    身体に多くのセンサーをつけますが、痛みを伴う検査ではありません。
    寝ている間に検査は終了します。

結果分析に2週間程かかりますので、後日、受診していただき、結果説明となります。

(自宅での)検査費用は?

3割負担の方の一例では ・簡易検査  2,160円
             ・精密検査 10,710円

院内検査内容

⽣理検査

直接患者様に装置をつけたりして⾝体の中の情報や波形や画像を記録します。

心電図/負荷心電図/ホルター心電図/ABI/PWV(脈波伝播速度)/ 超音波検査(心臓・腹部・乳房・頸動脈・甲状腺・下肢静脈)/肺機能検査/神経伝導速度検査/眼底カメラ/選別聴力/PSG(睡眠時無呼吸検査)/ 呼気CO(一酸化炭素濃度)/尿素呼気試験

⼀般検査

尿中の糖・蛋白・潜血・塩分などを試験紙で検査し、必要に応じて顕微鏡で細胞などを確認します。
また、便潜血反応や髄液検査・関節液の検査も行っています。

簡易迅速検査

5~15分で結果判定が出る迅速検査を行っています。

インフルエンザウイルス/ノロウイルス/水痘・帯状疱疹ウイルス/肺炎球菌/レジオネラ菌/A群溶連菌/RSウイルス/アデノウイルス/ロタウイルス/ヘリコバクターピロリ菌/ヒトメタニューモウイルス/トロポニンI/トロポニンT/Dダイマー/プロカルシトニン/アンモニア/尿中肺炎球菌抗原/尿中レジオネラ菌

⾎液/凝固検査

血液中の白血球・赤血球・血小板などの数や大きさを測定したり、血液を1滴スライドガラス上にのばして染色し、白血球などの細胞形態を顕微鏡で観察します。また血栓ができるのを防ぐ薬(ワーファリン)の投与量が適正かどうか調べる検査も行っています。

⽣化学/免疫⾎清検査

採血された血液を遠心分離し、血球成分を除いた血清の成分を自動分析器で検査します。生化学検査には肝機能・腎機能・脂質・糖質などがあり、30分~40分で結果が出ます。
当院で行っている免疫検査は、甲状腺ホルモン・感染症・腫瘍マーカーの一部です。結果は40~60分くらいかかります。

輸⾎検査

輸血のための血液型などを検査し、輸血される血液と患者様の血液が合っているかを検査する交差適合試験を行っています。また血液センターから届けられた血液製剤を一元管理することで、安全で安心な輸血を心掛けています。

チーム医療

検査データを扱う担当者がチームの一員として参加し、診療支援の役割を担っています。

感染対策チーム(Infection control team:ICT)

ICTは、院内で起こる様々な感染症から患者様・ご家族・職員の安全を守るために、専門的な知識を持った医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師で活動を行っています。
臨床検査技師は、病棟の耐性菌・ノロウイルス・CD・インフルエンザなどのデータを管理し、情報提供してアウトブレーク防止に貢献しています。

栄養サポートチーム(Nutrition support team:NST)

NSTは、入院の患者さまに対して適切な栄養療法を行うことを目的に結成された多職種の医療チームです。疾患や褥瘡の改善につなげます。
臨床検査技師は、低栄養でピックアップされた入院患者様のデータを挙げ、週1回のNST回診に役立てます。

輸血委員会

医師・薬剤師・看護師・臨床検査技師・医事で構成されています。
委員会では、患者様に安心して輸血を受けていただくために、血液製剤やアルブミンの適正使用の確認・輸血療法の安全性確保のためのマニュアルの見直し、副作用の把握と防止に努めています。